5000年前の古代人の完璧な測量技術59(オオナムヂの正体)

古代日本に陰陽五行思想や測量技術をもたらしたオオナムヂとは一体何者だったのか、ということにも触れておきましょう。
実はオオナムヂは、「記紀」を読んでも素性が全くわからないんです。
『古事記』の「スサノオのご神裔」では、スサノオの息子のヤシマジヌミの子孫であるかのように書かれていますが、スサノオの娘スセリビメの婿ですから、その「ご神裔」自体が物語と矛盾しており、破たんしています。

その一方で、オオナムヂの素性を知る手掛かりは、『古事記』にたくさん盛り込まれています。
まずは「因幡の白ウサギ」の物語。
このとき、オオナムヂはガマの穂を使った止血方法を教えて、ウサギを助けるわけですが、医療技術の知識の高さを暗示すると同時に、隠岐の島から海を渡って本土に上陸したウサギの味方であること伝えているわけです。
渡来人に同情的ということは、もしかしたらオオナムヂ自身も渡来人であるかもしれませんよね。

そのことを強烈に印象付けているのが、八十神に追われるオオナムヂの物語です。
ヤガミヒメとの婚姻競争に負けた八十神たちは、オオナムヂを亡き者にしようとします。
猪に似せて、赤く焼けた岩をころがして、オオナムヂの命を奪ったかとおもうと、女神の力で復活したオオナムヂを木に挟んで殺そうとします。

重要なことは、この物語がオリジナルの物語かと言うと、実は違うということです。
完全にギリシャ神話のアドニスの物語のパクリなんですね。
オオナムヂが八十神たちによって猪に似せた岩に押しつぶされて殺された話は、美男子アドニスがアフロディーテの寵愛を受けるようになったことに腹を立てた軍神アレースが、猪に化けてアドニスを殺してしまうというモチーフを完全に拝借しています。
どちらも、猪に似たものに殺され、その動機は“恋敵”に対する嫉妬心です。

また木が裂けて、その木の中からアドニスが誕生するというプロットは、そのまま、木の間に挟まれて押しつぶされたオオナムヂが、木の中から救出されて再生する筋書きに使われています。

こんなにもギリシャ神話から借用するということは、オオナムヂ自身が、遠く地中海・中近東方面から来た渡来人であることを記紀の編纂者が知っていたからではないか、と私は考えるわけです。
この話はもうちょっと続けましょう。
(続く)
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