アイルランド見聞録7(ノウス羨道墳の内部)

それでは、ノウス羨道墳の中に入って行きます。
中に入ると、見学用に特別に造られた展示室があります。

その展示室に展示された説明板を利用して、ボイン渓谷の三つの羨道墳の概要を説明しましょう。

IMGP9912-11_2016070511530453e.jpg

これは上から見た三つの羨道墳を重ねたもので、上からノウス、ニューグレンジ、ダウスです。
これを見てもわかるように、ノウスには東と西に入口があり、羨道は中央付近まで延びています。
だけど、わざと貫通しないところで止めていますね。あるいは貫通させた後に埋めたのかもしれません。
それにしても、非常に正確に羨道を造ったことがわかります。

次にニューグレンジは南東に入口があり、直径の三分の一ぐらいのところまで掘り進んでいますね。
一番奥まったところが十字の石室になっている所は、ノウスの東の羨道と構造は一緒です。

最後にダウスは、南西に二つの羨道があります。でも、距離は非常に短いですね。

この三つの羨道墳を見て、すぐにお気づきだと思いますが、この三つの羨道墳は綿密かつ複合的に設計されて造られています。
つまり決してバラバラに、無計画に設計されたわけではないんですね。

ノウスの羨道は春分と秋分の日没と日の出の太陽光を呼び込む施設であり、ニューグレンジは冬至の日の出、ダウスは冬至の日没の光が入って来る場所に羨道墳の入り口を造っています。
おそらくこうすることによって、三つの羨道墳で正確に「春夏秋冬」の儀式を執り行っていたのではないかと思われます。

また展示されたパネルには、次のようなものもありました。

IMGP9910-11.jpg

ノウス羨道墳の出土品です。
真ん中の出土品は、東の羨道の一番奥右側の石室から見つかった「石のたらい」です。
石に刻まれた同心円と平行線のラインが印象的ですね。

そして写真右上の出土品はかなりユニークで、かつ洗練されています。
拡大するとこうなります。

IMGP9910-22.jpg

最初写真を見たときは猿か何かの石のお面なのかと思いましたが、実はこれは、何かを砕いたり叩いたりするための工具である鎚鉾の頭の部分だそうです。
穴の開いた部分に棒などを通して固定すれば、鎚鉾の出来上がりです。
ほぼ対称に描かれた逆回転の渦巻きが彫られているなど、かなり文化的に貴重な鎚鉾のように思われます。

我々見学者が入れるのは、この見学者用の展示室まで。石室までは行けないようになっているんですね。
ただしノウスではニューグレンジと異なり、写真撮影が可能なので、奥の石室へと続く羨道を撮影することはできました。

IMGP9913-11_201607051237066e6.jpg

IMGP9914-11_20160705123821605.jpg

中央の石室まで約40メートル、この羨道が続いています。
入り口に近いこの場所からは奥の石室は見ることはできませんでした。
(続く)
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