シュメルー古代ギリシャー古代日本をつなぐアドニスの神話(その4)

アドニスと大国主の類似点について続けましょう。この二人の物語を呼んで誰もが最初に気が付くのは、二人とも女性に非常にもてるということです。アプロディーテもペルセフォネも、美男子のアドニスを一目見ただけで恋に落ちてしまいます。一方の大国主も、八十神たちが求婚しても一向になびかなかったヤガミヒメや、スサノオの娘で末子の王位継承者であるスセリビメを、あっという間に陥落させてしまいます。既に紹介しましたが、スセリビメなどは目と目が合った次の瞬間には「結婚」してしまったほどですから、きっとアドニス同様に絶世の美男子だったに違いありませんね。

アドニスが冥界に行ったように、大国主もまた、スサノオが住む「根の堅州国(地の底にあるとされる異郷)」を訪問します。アドニスは冥界の女王ペルセフォネの愛人として一年の3分の1を過ごすことになるのですが、このペルセフォネとは誰かというと、既にご紹介したデメテルの娘です。デメテルはスサノオと政略結婚したアマテラスのことでしたね。実は大国主も、アマテラスの娘である宗像三女神のタギリヒメと結婚しています。

「根の堅州国」を冥界と読めば、冥界の王位継承者であるスセリビメはまさにペルセフォネになります。同時にペルセフォネは、スサノオとの政略結婚で生まれた、アマテラス(デメテル)の娘タギリヒメでもあるわけですね。

ではヤガミヒメは誰かというと、アプロディーテと重なります。プライドが高く、嫉妬深いアプロディーテは、ギリシャ神話には気性も激しい女性として描かれています。ヤガミヒメも、スセリビメが大国主の正妻になると知るや、大国主との間に生まれた赤ん坊を木の股に挟んで、実家に帰ってしまいます。嫉妬深く、気性も激しい、アプロディーテのような性格です。

一方のスセリビメとペルセフォネも嫉妬深さでは負けていません。ペルセフォネはアドニスが一年の3分の2をアプロディーテと過ごすことを選んだことに嫉妬していましたね。スセリビメも浮気ばかりしている大国主をたしなめる「嫉妬深い神」であったと『古事記』に記されています。

またアドニスが心配でたまらず、空から様子をうかがう女神アプロディーテは、八十神たちに命を狙われて逃げ回る大国主を助けようとして見守る「御母神」とダブります。

このようにギリシャ神話のアドニスの物語と記紀神話の大国主の物語を比較すると、後者が前者のパクリにほかならないことがわかるんですね。ギリシャ神話を熟知していた古代ギリシャのグループの子孫が、そのまま日本に渡来して記紀神話編纂にかかわったと考えないと、どうしてこれほど類似しているのかを説明できません。

しかし本当の問題は、そこではないんですね。実はこのギリシャ神話のアドニスの物語がシュメル神話のパクリだから面白いんです。
(続く)
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